いちおし
木質燃焼灰をシラスや無機バインダーからなるガラス相のマトリックスで覆うことで,燃焼灰に含まれる六価クロムやセレンなどの重金属の溶出を環境省の土壌環境基準で規定する基準値内に収まるようにできました。
概要
木質バイオマス発電などで発生する焼却灰と粉末状に粉砕したシラスと無機バインダーを使って成形し,高温で焼成する人工原料の製造方法,並びに人工原料及び粉体組成物を提供するものです。
技術分野
本発明は,コンクリートの骨材、路盤材料、土工材料、又は敷石として用いられる人工原料の製造方法及び人工原料と粉体組成物に関するものです。
課題
木質バイオマスの燃焼灰は、燃焼環境によって六価クロムやセレン等の重金属を含むため、その利用方法が課題となっている。
解決手段
木質バイオマスの燃焼灰と、粉砕されたシラスとからなり、シラスの配合量が10~25%である原料粉体に水ガラスの無機バインダを加えて成形し,800℃~1,200℃で焼成する工程からなります。また,焼成前の成形体にホウ酸をまぶし付ける工程の付加により,人工原料を製造出来ます。人工原料は,図1の概念図のように燃焼灰由来の重金属がガラスマトリックスに覆われており,重金属の溶出量は,環境省の土壌環境基準に規定する六価クロム0.01mg/L未満,セレン0.01mgL未満であることを確認しました。人工原料の成形例を図2に示します。
キーワード
木質バイオマス燃焼灰,シラス,成形,焼成,路盤材料,土木材料,骨材,敷石,重金属,環境省,土壌環境基準
特許情報
【実施権】なし
【出願日】2016/10/18
【共有相手方】鹿児島大学