いちおし
本発明の技術は,製糖工場で排出される廃糖蜜(三番密)に水を加えて粘度調整し,硫酸および酢酸カルシウム等の塩類を加えるだけで容易にカリウムを分離することができます。余計なカリウムを分離できるため,廃糖蜜の新たな用途が広がります。
概要
本発明は,廃糖蜜(原糖蜜)に多く含まれるカリウムを分離する技術で,製糖工場より発生する副産物の三番蜜の用途拡大を促進するために開発されました。これまで高ミネラルのために利用できなかった分野(エネルギー分野,発酵分野など)での利用を目指しています。本発明により,廃糖蜜の原料としての高付加価値化や製糖工場での収入増が期待できます。
技術分野
本発明は,糖蜜に含まれる,糖分,塩類,蛋白質,有機酸,ポリフェノールなどの含酸素化合物と,特に水溶性のカリウムを硫酸カリウム・カルシウムなどの塩類として分画する方法に関するものです。
課題
糖蜜に含まれる塩類を除く方法はいろいろありますが,イオン交換樹脂や電気透析などいずれも高価な装置が必要であったり,処理に長時間を要したりしました。
解決手段
糖蜜に含まれるカリウムを固形分として析出させることで,遠心分離器,または濾過器などのごく一般的な固液分離装置による固液分離を可能にして,含酸素化合物と塩類を簡単かつ効率的に分画することができる,糖蜜に含まれる含酸素化合物と塩類を分画する方法を提供します。
キーワード
廃糖蜜(三番密),硫酸,カルシウム塩,カリウム分離,高付加価値化
特許情報
【実施権】なし
【出願日】2015/4/3
【共有相手方】県単独