いちおし
本発明は,様々な実環境に,短時間で精度良く,静電気放電検知装置を設置し,放電を検知したら,その発生源を効率的に特定する技術です。電子関連業界をはじめ,放電現象が問題となる幅広い分野で活用できます。
概要
本発明は,電子関連の製造現場などで深刻化している,静電気放電トラブルに対応するため,複数の受信アンテナを製造現場に精度良く設置し,放電を検出したら,双曲線法を用いて放電源の三次元座標を瞬時に算出し,放電源の位置を精度良く特定することができます。アンテナの設置と放電源の特定の際,レーザー距離計を用いる事で,条件の異なる様々な環境でも,精度良く,効率的に作業できることを特徴としています。
技術分野
本発明は,静電気放電の発生を検知し,発生座標を算出し,発生位置を特定する方法や装置に関するものです。
課題
従来の放電検知機では,放電発生を知らせるLED表示やブザー音を頼りに,試行錯誤しながら発生源を探し出していましたが,検出範囲が狭く,レスポンスも遅い等の問題がありました。このため,広い領域を一度に監視することは非常に困難でした。
解決手段
本発明に基づく装置は,計測器(デジタルオシロスコープ),制御用PC,4本の受信アンテナ,アンテナ固定治具等で構成されています。監視領域の近くに,受信アンテナ①を設置する場所を決め,レーザー距離計を用いた位置合わせ治具を用いて,残り3本のアンテナをX軸,Y軸,Z軸上の任意の距離に設置します。静電気放電が発生したら,静電気放電に伴う電磁波が各アンテナに到達した時間差とアンテナ間の距離情報をもとに,双曲線法を用いて放電源の三次元座標を瞬時に算出します。算出された座標(放電源)の位置を特定する際は,受信アンテナ①をレーザー距離計の位置合わせ治具に交換し,算出された放電源までの角度情報や距離情報をもとに,レーザー光を放電源へ向けて照射し,反射板までの距離を確認することで,放電源の位置を短時間で高精度に特定することができます。
キーワード
静電気,放電,特定,検知,検出,双曲線法
特許情報
【実施権】なし
【出願日】2008/8/14
【共有相手方】県単独