いちおし
本発明は,鍛造加工や押出し加工など時々刻々と3次元変形する材料内部情報を得て,金型設計の妥当性を評価する方法及び装置を提供します。
概要
本発明は,樹脂製モデル型と金属材料の変形を再現可能な特殊ワックスを使用し,多数の鋼球を埋め込んだワックスの塑性変形に伴う鋼球の動きをステレオX線により視差撮影し,その視差画像を用いて加工の任意段階で鋼球の3次元座標を演算することで,材料内部変形の様子を可視化することを特徴としています。
技術分野
本発明は,鍛造加工や押出し加工など時々刻々と3次元的に塑性変形する複雑形状部品の内部変形情報を得て,加工プロセス設計,金型設計または加工欠陥対策等を評価・検討することを目的とする塑性加工の3次元実験シミュレーション方法及び装置に関するものです。
課題
3次元的に塑性変形する複雑形状部品の加工において,加工プロセスあるいは金型設計が適切ではない場合,金属材料が金型に充満しない欠肉や,材料流動の不安定に起因する加工品表面の巻き込み等欠陥が発生します。これら欠陥の原因を解明するためには時々刻々と変化する成形品内部変形の様子を実時間で可視化する必要がありますが,従来技術では難しいという問題点がありました。
解決手段
モデル型を使用し、かつ金属材料の変形特性と類似したモデル材料を使用して,標点を埋め込んだモデル材料をモデル型で塑性加工し,標点の動きを,視差を形成する2方向からの放射線により,放射線照射のタイミングを映像の1コマごとに切り換えて1つの映像として撮像後,視差を形成する2方向からの2次元の標点画像から加工開始から加工終了までの任意の塑性加工段階で標点の3次元座標を演算し,標点データとモデル型の形状データとを重ね合わせて表示します。
キーワード
塑性加工,鍛造加工,押出し,3次元化,可視化,金属成形を再現可能なモデル粘土
特許情報
【実施権】許諾中
【出願日】2007/3/9
【共有相手方】県単独