いちおし
甘酒の原料にサツマイモを加え,適切な使用割合とすることで,甘酒らしい甘みと粘性を保ちつつ「えぐみ」の軽減を実現しました。本発明の活用により,新しいタイプの甘酒の商品化が期待されます。
概要
米麹の「えぐみ」を軽減するために,甘酒の原料である米麹を減らし,代わりにサツマイモを適切な割合使用することで,甘酒らしい甘みと粘性を保ちつつ「えぐみ」の軽減を実現しました。本発明の活用により,新しいタイプの甘酒の商品化が期待されます。
技術分野
本発明は,甘酒の原料にサツマイモを加えて発酵させるだけの簡単な構成でありながら,米麹由来の「えぐみ」がなく,しかも甘酒特有の旨みがあって,適度な甘みと食感も備えたイモ加工食品の製造方法に関わるものです。
課題
甘酒は,米麹,蒸し米,水を混合し,所定の温度で保温することで作られ,米麹由来の酵素により米のデンプンが適度に糖化され甘酒らしい甘みと粘性となります。一方で,甘酒には米麹由来の独特の風味「えぐみ」があり,ユーザーによっては好まれないとして改善が求められていました。
解決手段
米麹の「えぐみ」を軽減するために,単に米麹の使用割合を減らしては,米のデンプン量に対し酵素が不足し十分な甘みが得られません。また,粘性や米の粒状感が強くなりすぎ食感が悪化します。そこで,蒸し米の一部をサツマイモに適切な割合置換することで甘みと粘性を維持でき,高品質な甘酒を作ることができます。
サツマイモを使用する利点は,蒸したサツマイモは自身のb-アミラーゼによってデンプンの半分程度が麦芽糖に糖化していることから甘みを持ち,またペクチンなどの食物繊維を多量に含むため粘性を付与できることにあります。「えぐみ」の原因である米麹を減らしても,蒸し米の一部をサツマイモに置換することで甘みと粘性を維持でき,高品質な甘酒を作ることができます。
キーワード
サツマイモ,甘酒,糖化,粘度
特許情報
【実施権】なし
【出願日】2018/9/27
【共有相手方】トーシン(株)